さきしま書店は、いろいろやっています

平成29年11月2日

さきしま書店では3か月に一度、おはなし会と称して絵本の読み聞かせや紙芝居を開催しています。その月の土曜日の午後に2回公演します。毎回15人ほどのお子さんが集まってくれて、雨の日でも盛り上がっています。店内の児童書コーナーにマットを敷いて行うのですが、小さなお子さんが対象なのでお母さんやお父さん、おばあちゃんに、たまにおじいちゃんも参加して一緒に楽しんでくれています!

前回9月16日の演目は、

  たぬきのうんぽんぽん

  となりのたぬき

  びっくりまつぽっくり

  すてきな三にんぐみ

パパおつきさまとって

(紙芝居)ぼくらはむしのがっしょうだん

などでした。

演者さんはポートタウンにお住いの十鳥英子さんとそのお仲間です。

十鳥さんたちは隣駅のポートタウン西駅の駅前にある図書室で、毎月お話し会を開催されています。ボランティアで、毎月第四水曜日の開催だそうです。

その評判を聞きつけて、当店でもやっていただければもっとお店が活気付くのではないかと思い、ご相談したところ快諾いただいたという次第です。

開催日が近づくと、ポスターを貼ったりお手紙をお渡ししたりするのですが、よく「次はいつ?」というお声をいただきます。みなさんこういった催事を楽しみにしてらっしゃるんだなぁと嬉しく思います。

おはなしが始まると、やんちゃそうな男の子もおしゃべり大好きな女の子も、引き込まれたようにじっと聞き入ります。

「これはなんだろう?なんだと思う?」演者さんがときどき子供さんに問いかけます。

聞かれる前に「たぬき!」と元気よく声を上げる様子もかわいらしいです。そんな風に、読み手と聞き手が一緒になって臨場感たっぷりにお話を盛り上げていきます。

おはなしが終われば、お行儀よく並んでもらいます。「また来てね」とご挨拶して、お土産をお渡しして終了です。

こんな風に子供さんが本に親しんでくれて、書店に遊びに来てくれればいいなぁと思います。大きくなっても書店に足を運んでくれれば何も言うことはありません。子供さんが絵本などに見入っている姿はホッとするものがあります。そうして本好きがもっと増えますように!

さてさて、次回は11月18日土曜日の開催予定です。屋内ですのでもちろん雨天決行!みなさまのご来店、お待ちしております。

さきしま書店では近隣中学校の職場体験学習の受け入れに取り組んでいます。

毎回2名を受け入れるのですが、今回9月21、22日のときは2年生の生徒が2名来てくれました。様々な業種の店舗や会社に行くそうですが、書店は人気があって希望者が多いため抽選で決めたそうです。

お二人には、首から職場体験学習中のカードを下げてもらい、従業員と同じ緑のエプロンをつければ初々しい書店員さんの誕生です。普段私たちがしているものと同じ業務をしてもらいました。ただし、お金は扱う業務は除外しました。

当日は品出しがガッツリあったので、応援してもらって大助かりでした。生徒たちも普段店内で目にする本がどのような手順を経て並べられているのか、興味津々の様子でした。

二日目の午後はポップの作成に取り組んでもらいました。自分がお勧めしたい本を選んで、葉書大の用紙に推薦文やイラストを書くのです。前もって伝えてありましたので、二人とも事前に本を選んでポップの内容を決めていたようで、時間内になかなかのポップを仕上げてくれました。大したものです。これは1ヶ月間、実際の売り場で展示していました。

この職場体験学習の受け入れも、生徒らが書店に親しんでくれればいいなぁという思いでやっているのですが、長じてアルバイトに来てくれればいいなあという下心が少しだけ、ほんの少しだけ、あったりなかったり......。

お話し会といい職場体験学習の受け入れといい、計算高い行為のように思われるかもしれませんが、実際のところ効果がどの程度あるのかよく判りません。

ただ、本を見ている小さなお子さんに接していると楽しいし、本はいいなぁ、たくさん読んでねと思います。また、本好きの生徒に出会うと本屋をやっていてよかったと思うことができて、やる気がムクムクと湧いてきて頑張れます。

秋が急激に深まってまいりました。街を歩いていると金木犀の香りがします。私は通勤に自転車を使っていますので、ゆっくりと香りを楽しむことは少ないのですが・・。

秋といえば読書の秋です。

今年の「読書週間」は10月27日から11月9日までの2週間、今年の標語は「本に恋する季節です」となっています。

ちなみに「こどもの読書週間」というのもあって、毎年4月23日から5月12日までの3週間に開催されます。今年の標語は「小さな本の大きなせかい」でした。

来年2018年の「読書週間」「こどもの読書週間」の標語は、今、募集していて締め切りは2017年11月15日です。

「読書の秋」「読書週間」という言葉は知的な雰囲気を纏っていて、耳にすると「読書」に再注目させられて本を読まなきゃなぁと思ってしまうのですが、今一つ盛り上がらないのは、読書離れが進んでいるからとかではなくて「大賞」を選定しないからではないでしょうか。「読書週間大賞」があれば、必読の書として話題になること間違いなしです。書店としてもお勧めしやすくなります。

実は、「若い人に贈る読書のすすめ」「敬老の日読書のすすめ」というのがあって、それぞれ24冊の本が推薦されているのですが、24冊もあるのでどれを読めばよいのか判断がつきません。

ここはひとつ大賞を創って、本を読むならこれだ!というものを打ち出していただきたいと思います。

そんなことを忙しい毎日の中で考えていましたら、いやあビックリしましたね、カズオ・イシグロのノーベル文学書受賞のニュース。

当店でももちろん好評販売中です!

デビュー作「遠い山なみの光(早川epi文庫 税込821円)」から、

最新刊「忘れられた巨人(早川epi文庫 税込864円)」まで。

読書の秋のお供にいかがでしょうか?

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